ミーティングでの、自分の想いや意図の伝え方

Blog
  1. ホーム
  2. Blog
  3. ミーティングでの、自分の想いや意図の伝え方

自発を求める先輩と、自発で動けない後輩

院長はスタッフに〈自発〉を求め、先輩スタッフは後輩スタッフに〈自発〉を求める。どこの組織に行ってもみんな思うことは同じで、「自分からチャレンジしてほしい。」「自分から仕事を探してほしい。」「自分から考えて行動してほしい・・・。」と望んでいる。しかし、こちらはそう思っていても、相手がそれを望んでいなかったり、それを期待されていることに気付いていないケースを見受ける。特に、近年の新人を見ていると「失敗=かっこ悪い」「失敗することが自分の評価を下げる」こんな思い込みが強く、失敗に対する恐怖心が強いように感じている。そのため自分ができると思うものにしか自分からチャレンジできないのではないか。今回そんなスタッフへの声かけについて一緒に考える機会があった。

「誰がやるか?」で沈黙する、あるある話

今日のミーティングの出来事で、歯科衛生士の採用活動が議題にあがり、年間を通じた採用活動をすることが医院として必要となった。それを主導するスタッフが必要となり「誰が担当するか?」を決める段階になった。そこで、みんなが黙り込んだ。誰かが出るのをみんなが待つ沈黙の時間が生まれた。どこの職場にもよくある「あるある話」だ。

停滞の場を動かす

しばらく沈黙が続いた後、ファシリテーターの私は、場を動かすためにISO委員会のスタッフEさんに「Eさん、私がサポートするから一緒にやろうか?」と声をかけてみた。すると横から「何でもEさんに仕事が集中するのは良くないと思います。やってない人がやった方がいいと思います。」とYさん(衛生士6年目)が発言してくれた。全員に対して困ったときのEさん頼みはやめようと言ってくれたのだ。Eさん(ISO委員会)は「私は、衛生士のことはわからないことが多いので、主でやってくれる人のサポートをしたいなと思っていました。」と伝えてくれた。二人の発言から、それぞれに何か考えを持っていることが伺えた。想いや考えがあるようなので、私は「待つ」選択をした。

私は、ミーティングの中で「自分たちで場を動かすチャレンジの機会」を創出したいと常々思っているためだ。

信じて待ったら、場を動かすスタッフが出てきた

また沈黙が続いた後。意を決したようにYさん(衛生士6年目)がTさん(衛生士1年目)へ「私はTさんがいいと思います。どうかな?」と発言してくれた。そうするのがいいと心の中で思ってはいたが、言いにくさや周りの人が考えていることが気になりなかなか発言できずにいたのであろう。そして、Tさん(衛生士1年目)は「はい、わかりました。」と二つ返事をして、以外なほどあっさりと決まった。Tさん(衛生士1年目)を中心に、Eさん、Yさんがサポートに入りやっていくことに決まった。

ミーティング後、Yさんの悩み

ミーティング後、Yさん(衛生士6年目)が悩んでいた。「どうしたらもっとスタッフが積極的になってくれるか?」「ミーティング中の自分の発言はよかったのか?」を相談にきた。これを聴いて私は嬉しかった。スタッフが自分たちで組織課題を解決しようと考えていること。院長が望む組織に成長していることを感じたからだ。

伝えられなかった〈Yさんの意図と思い〉

話をよくよく聴いてみると、Yさん(衛生士6年目)はTさん(衛生士1年目)に採用を任せたい想いがあった。「いままで自分から積極的に何かやってみることがなかったので自分から挑戦してみてほしかったのと、やってみて成功事例を体験してもらうことで自信に繋げてほしかった。」と語ってくれた。それを聴いて「なるほど!あの発言にはそういう想いと意図があったのか!」とスタッフの想いと意図を感じ取れなかったことを申し訳なく思うと共に、後輩の成長を考えてくれていることを嬉しく思った。しかし、その意図や想いが相手に伝わらないままプロジェクトが進むことにも危惧を感じた。相手がどう受け取っているかでパフォーマンスが大きく変わってくる。相手が察するべきというのは少し傲慢だ。もし「先輩たちがやりたくないから、後輩の私に押しつけられた」と思っていたらいい結果にならない。関係性の悪化にも関わってくる。そんなことはないと思うが、そうなってしまう可能性もゼロではない。言葉や伝え方はちょっとしたことのようだが、個人と組織のパフォーマンスを左右する実は大きなことだ。

私も、彼女の悩んでいた「自分の発言はあれでよかったのか?」を一緒に考えた。
相手の成長を思う気持ち、これって遠回しではなく、直接相手に届いた方がいいのではないか? 
また仲間が考えている意図は私だったら知りたい。周りも知っていたほうが動きやすかったり、協力しやすいんじゃないか?と考えた。そうするには、どんな声がけをするのがいいのか?

自発を求めるスタッフへ「想いと意図の伝え方」

そして、Yさん(衛生士6年目)に次の提案をしてみた。

「もしこんど同じように思うことがあったら、こんな風に伝えてみるのはどうだろう?”ねぇねぇTさん、・・・にチャレンジしてみない?チャレンジしてみることでTさんの自信にも繋がると思うんだよね。1人じゃ不安だと思うから私もフォローするからチャレンジしてみない?ちなみにやるとしたら、どんなことが不安かな?」こんな伝え方をしてみるのはどうだろう? そしたらYさん(衛生士6年目)がTさん(衛生士1年目)に伝えたい思いは相手に伝わるし、Yさんの意図も周囲に伝わるので、みんながTさん(衛生士1年目)の応援や協力をしてくれるんじゃないかな?みんなが応援する体制ができれば成功体験にも繋がりやすいんじゃないかな?

Yさん「たしかに!言い方1つで、本人にも周りにも意図が通じますね!次はそうしてみます。」

まとめ

Yさんの悩みのおかげで、私も一緒に学び成長できた。日々起きるモヤモヤや違和感は、人と組織を成長させてくれる最高の題材だ。対応方法に正解はないと思う。但し、モヤモヤや違和感の感情を放置しないで、「自分と向き合い、感じて、味わい、考える」このプロセスは、人と組織の成長には不可欠だとハッキリと言える確信がある。